近視や乱視などを矯正するための手術方法として、レーシック(LASIK)が広く施術されてきましたが、最近ではICL(眼内コンタクトレンズ)の関心が急速に高まっています。
この傾向は手術件数の増加に明確に表れており、一方でレーシックの手術件数は減少傾向にあります。
この変化はICLのメリットと機能性が認識され始めた結果と言えるでしょう。
「レーシックとは」と「ICLとは」については、下記の記事でも詳しく記載しています。よろしければご一読くださいませ。
☞☞☞眼内コンタクトレンズ視力矯正(ICL)とレーシック(LASIK)について
レーシックとICLの比較
まずは、レーシックとICLでどのような違いがあるのかを確認していきましょう。
それぞれのメリットとデメリットを把握し、どちらが自身に合っているのかを考えることが大切です。
項目 | レーシック | ICL |
---|---|---|
安全性 | かなり高い | かなり高い |
見え方の質 (コントラスト) | 良い | かなり良い |
適応範囲 | 角膜の厚みや度数による制限あり | 薄い角膜や強度近視も可 |
ドライアイのリスク | 可能性が高い | ほとんどなし |
視力の安定性 | 稀に近視が戻る可能性あり | かなり高い |
術後の視力回復 | 早い | 早い |
可逆性 | 戻せない | もとに戻せる |
費用 | 高額 | レーシックより高額 |
当院ではメリットの多さから、ICL手術のみを行っております。次項ではICLのメリットとデメリットについて詳しくご説明します。
ICLのメリット
ICLには下記のようなメリットがあげられます。
💡広い適応範囲
ICLは角膜の厚みに依存しないため、レーシックでは難しい強度近視や軽度の円錐角膜、薄い角膜を持つ人でも手術が可能で合併症のリスクも低いです。
💡安全性と長期安定性
ICLは目の中に直接レンズを挿入するため、手術後の裸眼視力の長期安定が期待できます。
もし大きく度数が変化したり、新しい矯正方法を選択出来るようになった場合でも、レンズを完全に取り外すことが可能です。
💡視力の質の向上
コントラスト感度の向上により、よりクリアで鮮明な視界を実現します。
💡ドライアイのリスク低減
レーシック行うフラップ作成(※)が不要なため、ドライアイのリスクが低いです。
※角膜表面を薄くスライスして蓋のような状態にすること。
💡老眼対応
最新の3焦点ICLにより、近視、乱視だけでなく、老眼の治療も可能です。
💡メンテナンスフリー
目の中のレンズはくもったり汚れたりしないため、日常的なレンズケアやメンテナンスの必要がありません。目の中でゴロつきを感じることもありません。
ICLのデメリット
メリットも多く感じられるICL手術ですが、勿論デメリットも存在します。術後に後悔しないためには、デメリットやリスクをしっかりと理解し、納得しておくことが大切です。
💡費用
ICLは自費診療となります。レーシックに比べて高額ですが、その価値は手術の効果と長期的な利便性により正当化されます。
💡手術までの期間
オーダーメイドレンズのため、準備に時間がかかることがあります。
💡一時的な症状
術後、違和感や充血、かすみ、ハローやグレアなどの症状が生じることがありますが、これらは通常、時間とともに改善されます。気になる場合はすぐにご相談ください。
ICLのQ&A
Q.手術を受ける制限はありますか?
A.事前に詳しい適応検査を行い、近視の程度や個々の眼球形態などを確認します。その結果によって医師が手術の可否を判断いたします。
Q.手術は痛いですか?
A.目薬タイプの点眼麻酔をしますので、痛みはほとんどありません。
Q.レンズを入れていることは他人に気づかれますか?
A.虹彩(黒目)の後ろにレンズを挿入するので、外からは見えません。
Q.レンズはどのような素材で出来ていますか?
A.ソフトコンタクトレンズに類似した水分を含有した柔らかい素材です。生体適合性が高く、無色透明で紫外線(UV)をカットする効果があり、経年変化で破れたり変性することはない安定した素材です。また異物が付着しにくい素材なのでお手入れは不要です。
Q.レンズを挿入した後、異物感は感じますか?
A.手術後にゴロゴロしたりといった異物感を感じることはありません。また、基本的に目の中で動いたりすることはありません。
まとめ
ICLは、安全性、安定性、生活の質の向上を重視する方にとっては最適な選択肢とされています。患者様だけでなく、多くの眼科専門家もICLのメリットを認め、導入を行っています。
近視や老眼の矯正を検討している方は、上記のメリット・デメリットを十分に考慮した上で、ICL手術を検討することをおすすめします。
さいたま市浦和区にある「こんの眼科」はICL認定クリニックとして登録されております。興味がある方は、いつでも当院にご相談ください。
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